「高さ15M以上の産業用大型扉を製造したい!」
「おすすめの産業用大型扉製造会社を知りたい!」
「製造依頼前に押さえておくべきことは?」
この記事に訪れた方は、上記のような悩みを抱えているでしょう。高さ15M以上の産業用大型扉を製造したいと思っても、製造できる会社が少なく業者探しに困ってしまいますよね。
そこで今回は、高さ15M以上で製造できる産業用大型扉について紹介!製造できる扉の用途からおすすめ製造会社まで解説します。この記事を読めば、あなたの作りたい産業用大型扉のイメージが湧くと共に最適な製造会社に依頼できるようになりますよ。
また、以下の記事では産業用扉導入の際におすすめのメーカーを紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
高さ15M以上で製造できる産業用大型扉とは
「高さ15M以上の扉を製造したいけど、どんな産業用大型扉が作れるのかな…」と悩まれている方も多いでしょう。
産業用扉にはさまざまな用途や種類があり、製造したいサイズによって予算も変わってきます。
まずは、高さ15M以上で製造できる産業用大型扉の用途を理解しておきましょう。高さ15M以上で製造できる産業用大型扉は以下になります。
- シャッター
- 商業施設扉
- 工場扉
- 倉庫扉
- 格納庫
- 大型扉
上記の用途であれば、15M以上で製造することが可能です。あなたが製造したい扉の目的と照らし合わせて用途を定めてくださいね。
高さ15M以上の大型扉の種類と特徴
高さ15M以上の大型扉には、使用目的や設置場所に応じて以下のような種類があります。それぞれの扉タイプには独自の特徴と利点があるため、用途に合わせて最適な選択をすることが重要です。
各種類の特徴を以下で解説します。
オーバードア
オーバードアは上部に折りたたまれる形で開閉する大型扉で、高さ15M以上の大型施設に適しています。主に航空機格納庫や大型工場で使用され、開閉時に建物内部のスペースをほとんど取らないのが特徴です。
オーバードアの最大の利点は、開口部の全幅を有効活用できる点です。扉が上部に収納されるため、側面にスペースを確保する必要がなく、限られた空間を最大限に活用できます。また、気密性に優れており、外部からの風や雨、埃の侵入を効果的に防ぎます。
耐久性も高く、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できるため、大型施設の入口として理想的な選択肢です。最新のオーバードアシステムでは、高速開閉機能や安全装置も充実しており、作業効率と安全性の両方を確保できます。
スライディングドア
スライディングドアは横方向にスライドして開閉する大型扉で、幅広い開口部に対応できます。高さ15M以上の産業用施設では、複数のパネルを使用した大型スライディングドアが採用されているのが特徴です。
この扉の最大の特徴は、安定した動作と信頼性の高さです。地上に設置されたレールの上を電動で走行するため、大きな開口部でも安定した開閉を実現します。また、風速60mにも耐える強固な構造を持ち、過酷な環境下でも安心して使用できる点も魅力です。
スライディングドアは、工場や倉庫、重量機械工場など、大型車両や機械の出入りが頻繁にある施設に最適です。最大で幅15mまで対応可能な製品もあり、大型施設の要求に応えられるでしょう。
折戸式
折戸式の大型扉は、複数のパネルが折りたたまれるように開閉する方式で、高さ15M以上の大型施設に適しています。とくに航空機用格納庫や大型工場などの広い開口部に使用されるのが特徴です。
折戸式の最大の利点は、開閉時のスペース効率の良さです。扉が折りたたまれるため、開口部の両側に必要なスペースが比較的少なくて済みます。また、パネルごとに独立した動きが可能なため、部分的な開閉も可能で、エネルギー効率の向上にもつながる点が魅力です。
最新の折戸式大型扉では、12枚以上のパネルを使用した巨大な扉も製造可能で、ハンガーなどの特殊な用途にも対応しています。また、高い気密性と断熱性を備えたモデルも開発されており、エネルギー効率の向上にも貢献しています。
特殊扉
特殊扉は、標準的な大型扉では対応できない特別な要件に応えるために設計された扉です。高さ15M以上の産業用施設では、用途に応じてさまざまな特殊扉が採用されています。
特殊扉の例としては、防爆・防水扉、ソーラードア、焼却ピットドアなどがあります。これらは特定の環境条件や安全要件に対応するために、特別な素材や構造で製造されているのが特徴です。
三和鋼業などの専門メーカーでは、「二つと同じ扉は無い」という姿勢でフルオーダーメイド制の特殊扉を製造しており、最大高さ23mまでの大型扉の製造実績もあります。特殊な環境条件や特定の用途に対応するため、専門性の高い技術と経験が必要とされる分野です。
高さ15M以上の産業用大型扉を製造する前に押さえておくべき7ポイント
製造したい産業用大型扉の業者との打ち合わせをスムーズに進められれば無駄な工数も省け、お互いにとってメリットがありますよね。
そこで、産業用大型扉の製造依頼前に事前に押さえておくべきポイントがあります。以下3つのポイントを事前に定めておくことでスムーズな製造依頼ができるでしょう。
それぞれについて以下で詳しく解説していきますね。
1.用途
先述したとおり、産業用扉といってもさまざまな用途があります。製造したい扉のサイズによって製造できる産業用扉の用途にも限度がありますよ。
製造したい扉の用途が定まっていなければ大まかな依頼となってしまい、製造会社側も受け答えに困ってしまうはず。
あなたの製造したい扉の目的も踏まえて、事前に製造したいサイズと用途が定まっている状態で業者へ問い合わせできれば打ち合わせもスムーズに進むでしょう。
2.予算
用途が定まったら製造予算としていくらを想定しているのか明確にしておきましょう。
業者との打ち合わせでよくあるのが、目的とする用途の製造を業者側はしているが予算の都合で依頼ができないという問題です。
製造想定予算としていくらまでの予算なら支払い可能ということを問い合わせの段階で伝えられれば、上記のような問題も避けられるでしょう。
あなたの製造したい扉のサイズ、用途、想定予算を踏まえて問い合わせできれば、製造会社側からも製造可能かどうか返答をすぐもらえますよ。
3.製造期間
最後に、製造期間を明確にしておきましょう。製造する扉のサイズや用途により製造期間はもちろん変動してきます。
また、依頼する製造会社によっても製造に割ける人員数や機材も異なるため、多少製造期間も変わってくるでしょう。
高さ15M以上サイズの産業用大型扉の製造期間としては平均3ヶ〜6ヶ月ほどを目安に考えておくといいですよ。
もちろん、製造したい扉の用途・製造箇所数によって期間もズレる可能性はあるので、上記期間はあくまで目安として参考にしてください。
具体的な製造期間に関しては、理想とする製造期間を踏まえて業者との打ち合わせですり合わせていきましょう。
4.安全性
高さ15M以上の大型扉では、安全性の確保が最優先事項です。扉の重量や動作範囲を考慮した安全装置の設置が不可欠となります。
産業用大型扉は非常に重量があり、不適切な操作や故障が重大な事故につながる可能性があります。そのため、緊急停止装置、障害物検知センサー、安全エッジなどの安全機能を備えることが重要です。
また、定期的な点検とメンテナンスのしやすさも考慮すべき点です。製造会社に安全性に関する認証や基準への適合性について確認し、作業環境に適した安全機能を備えた扉を選定しましょう。
5.開閉方式の選定
扉の開閉方式は、使用頻度や設置スペースによって最適なものが異なります。高さ15M以上の大型扉では、電動式が一般的ですが、具体的な開閉方式には複数の選択肢があるのが特長です。
主な開閉方式には、上部に折りたたむオーバードア、横にスライドするスライディングドア、複数のパネルが折りたたまれる折戸式などがあります。それぞれに特徴があり、設置スペースや使用頻度、開閉速度の要件によって最適な方式が変わるため定説な種類を選びましょう。
たとえば、横方向のスペースが限られている場合はオーバードアが適しており、頻繁な開閉が必要な場合は高速開閉が可能な特殊な折戸式が適しているかもしれません。用途に合わせた開閉方式を選定することで、作業効率と安全性を両立できます。
6.気候条件への対応
高さ15M以上の大型扉は、その大きさゆえに風圧や気温変化などの環境要因の影響を受けやすくなります。設置場所の気候条件を考慮した設計が必要です。
とくに屋外に面する扉の場合、強風や雨、雪、極端な温度変化などに耐える構造が求められます。風速60mにも耐える強固な構造を持つ製品や、優れた断熱性能を持つ二重壁構造の扉など、環境条件に応じた選択が重要です。
また、気密性も重要な要素です。大型扉でありながら高い気密性を確保することで、エネルギー効率の向上や内部環境の維持が可能になります。設置場所の気候条件を製造会社に伝え、適切な対策を施した扉を設計してもらうことが大切です。
7.複数社からのヒアリング
高さ15M以上の大型扉は特殊な製品であるため、複数の製造会社から見積もりやアドバイスを受けることが重要です。各社の強みや特徴を比較検討しましょう。
製造会社によって得意とする扉のタイプや技術、価格帯が異なります。少なくとも3社以上の製造会社に問い合わせ、それぞれの提案内容を比較することで、最適な選択ができます。
ヒアリングの際には、過去の類似案件の実績や、アフターサービスの内容、保証期間なども確認しておくとよいでしょう。とくに高さ15M以上の特殊な扉の場合、実績のある会社を選ぶことで安心感が得られます。
高さ15M以上の産業用大型扉製造が難しい3つの理由
高さ15M以上の産業用大型扉は、一般的な扉とは異なり、製造に多くの困難が伴います。製造が難しいと言われる理由は以下3つが考えられます。
以下で詳しい内容をみていきましょう。
1.技術が求められる
高さ15M以上の大型扉を製造するには、通常の扉製造とは比較にならないほど高度な技術と専門知識が必要です。この規模の扉は単なる拡大版ではなく、構造力学的に全く異なるアプローチが求められます。
大型扉は自重が非常に大きいため、その重量を支える構造設計が必要です。また、開閉時の動きをスムーズにするための精密な機構設計も求められます。
これらの技術的課題を解決するには、長年の経験と専門知識を持つエンジニアが不可欠です。このような高度な技術を持つ会社は限られており、それが高さ15M以上の大型扉製造が難しい大きな理由の一つです。
2.製造プロセスが複雑で期間がかかる
高さ15M以上の大型扉の製造プロセスは非常に複雑で、設計から完成までに長い期間を要します。これは、扉のサイズだけでなく、求められる機能や安全性の高さによるものです。
まず、詳細な設計段階では、使用環境や要求性能に応じた綿密な計算と検討が必要です。その後、特殊な材料の調達、大型部品の製造、そして精密な組み立てと調整という工程を経ます。
これらの工程は通常の扉製造よりも複雑で、一つ一つの工程に時間がかかります。
高さ15M以上の産業用大型扉の製造期間は平均3ヶ月〜6ヶ月を要し、扉の用途や製造箇所数によってはさらに長期化することもあるでしょう。このような長い製造期間と複雑なプロセスが、高さ15M以上の大型扉製造の難しさを物語っています。
3.安全装置を搭載する必要がある
高さ15M以上の大型扉は、その大きさと重量から、安全面での配慮が特に重要です。適切な安全装置の設計と搭載は、製造の難しさをさらに増加させる要因となっています。
大型扉には、緊急停止システム、障害物検知センサー、過負荷保護機能など、複数の安全装置が必要です。これらの装置は単に取り付けるだけでなく、扉の動作と完全に連動し、あらゆる状況で確実に機能する必要があります。
また、産業用大型扉の製造者は、製品の安全性に関する厳格な規制や基準に準拠する責任もあるでしょう。これらの安全要件を満たすための設計と検証は、製造プロセスをさらに複雑にし、専門的な知識と経験を必要とします。
安全性を確保しながら機能性も維持するというバランスの取れた設計は、高さ15M以上の大型扉製造の大きな課題の一つです。
高さ15M以上・10M以上の産業用大型扉の導入事例
ここでは、実際の導入事例を紹介し、それぞれの特徴や利点について解説します。
上記2つの事例を詳しくみていきましょう。
高さ20m以上の事例|電動式移動建屋
2024年に岡山県に竣工した某工場の移動建屋は、三和鋼業の高度な技術力を示す好例です。この施設では、建物幅22,000mm、建物高20,300mm、奥行15,000mmという巨大な移動建屋が2ヶ所に設置されました。
この事例の特徴は、建屋全体が移動する仕組みにあります。三和鋼業は特に駆動部分(黄色部)を担当し、20メートルを超える高さの巨大な建屋を安全かつスムーズに動かすシステムを実現しました。この種の大型移動建屋は工場や倉庫などの産業施設で活用され、大型機器の搬入出や作業スペースの確保に貢献しています。
高さ13.5mの事例|飛行整備用格納庫
2016年に福岡県の北九州空港に竣工した飛行整備用格納庫には、三和鋼業の大型扉技術が存分に活かされています。この施設には2種類の電動式大型扉が導入されました。
1つ目は電動式8枚両引き分け扉で、開口幅41,000mm、開口高13,500mmという大きさを誇ります。もう1つは電動式6枚引き違い扉で、さらに大きな開口幅98,000mm、開口高13,500mmのサイズとなっています。
これらの大型扉は航空機の出入りをスムーズに行うために不可欠な設備です。特に開口幅が98メートルに達する6枚引き違い扉は、大型航空機の格納を可能にする重要な役割を担っています。三和鋼業の技術により、これほどの大きさでありながら安全かつ効率的な開閉が実現されています。
両事例とも、三和鋼業の「重いドアを軽く安全に動かす技術力」が発揮された代表的な実績といえるでしょう。特に20メートルを超える高さの移動建屋や、98メートルの開口幅を持つ格納庫扉は、一般的な扉製造会社では対応が難しい特殊な製品であり、同社の高い技術力と豊富な経験を示すものです。
高さ15M以上の産業用大型扉を製造できるおすすめ会社3選
ここまで読まてきた方は、「おすすめの製造会社を知りたい!」と思っていることでしょう。
あなたの目的に合った産業用大型扉の製造ができるように、おすすめできる製造会社を紹介していきます。
おすすめする産業用大型扉製造会社は以下の3社です。
以下で各社の魅力や特徴を解説しますので、自社のニーズにあった加工先を見つける参考にしてください。
三和興業株式会社
三和興業株式会社は昭和46年(1971年)に創業し、50年以上の実績を持つ企業です。一般土木を中心に薬液注入工事や地盤改良工事などを手がけてきました。
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 三和鋼業株式会社 |
創立 | 昭和45年6月12日 |
事業内容 | 大型扉、特殊扉の鋼製建具製造業・工事業開口部の仕様にあわせた企画、設計、製作、施工及び保守点検 |
「未来の子供たちへ誇れる仕事」をモットーに、「確実に 迅速にそして親切に」という社訓のもと全社員が業務に取り組んでいます。現在は小規模建築物を中心とした地盤調査・地盤補強工事業に注力しており、信頼できる仲間とともに地域社会の発展に貢献している会社です。
資格取得支援制度も充実しており、社員の成長をバックアップする体制が整っています。
なお、以下の記事では三和鋼業について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
三和シヤッター工業
三和シヤッター工業株式会社は1956年に創業し、60年以上にわたりシャッター、ドア、住宅用窓回り製品などを通じて産業や暮らしに貢献してきた会社です。シャッター、スチールドアでは国内トップシェアを誇り、「安全・安心・快適」をモットーに都市空間・商空間・住空間を創造する企業として確固たる地位を築いています。
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 三和シヤッター工業株式会社 |
所在地 | 本社:東京都板橋区新河岸2-3-5 |
創立 | 1956年4月10日 |
事業内容 | 各種シャッター、ドア、オーバーヘッドドア、住宅用窓シャッターエクステリア製品、ステンレス製品、間仕切製品等の製造シャッター、ビル・マンション用ドア、アルミフロント等の建材製造 |
商品開発から製造、施工、メンテナンスを一体化する「総合品質保証体制」を確立し、品質へのこだわりと柔軟な対応力で顧客からの信頼を獲得。現在は世界26か国で事業展開する「動く建材のグローバル・メジャー」を目指しています。
なお、以下の記事では三和シヤッター工業についてより詳しい情報を記載しておりますので、あわせてお読みください。
金剛産業
金剛産業株式会社は1960年に創業し、日本に初めてオーバードアーを紹介した先駆者として60年以上の実績と技術力を誇ります。「誠意」と「創意」、それを支える「勢意」を誇りとし、豊かな未来社会の実現に貢献するという経営理念のもと業界をリードしてきました。
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 金剛産業株式会社 |
所在地 | 本社:東京都中央区晴海1-8-12 |
創立 | 1960年10月15日 |
事業内容 | ・産業用オーバードアー、住宅ガレージ、大型扉、特殊扉の製造・販売・物流システムのオーバードアー・大扉・特殊扉・防熱扉・輸入住宅のガレージドアの企画・製造・販売 |
特徴は「営業からメンテナンスまでの一貫体制」で、満足以上の満足を提供するため全工程を社内で完結させています。お客様の声に耳を傾け、ニーズに応える製品開発を重視し、オーバードアーのパイオニアとしての知見を活かした高付加価値の製品を提供しています。ISO9001/2000認証も取得しています。
以下の記事では、金剛産業のより詳しい情報を解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は、高さ15以上のサイズで製造できる産業用大型扉から製造依頼前に押さえておくべきポイント、おすすめ製造会社について解説しました。
高さ15M以上の産業用大型扉製造前に押さえておくべきポイントは以下の3つです。
- 用途
- 予算
- 製造期間
あなたの製造したい産業用大型扉をスムーズに製造できるよう、上記3ポイントを明確にしておきましょう。
この記事が、あなたの産業用扉製造の一助になれば幸いです。
また、以下の記事では産業用扉導入の際におすすめのメーカーを紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。