「重量シャッターと軽量シャッターの違いは?」
「重量シャッターと軽量シャッターのどちらを設置すればいいの?」
防犯対策や防火対策を考え、シャッターの取り付けを検討している方もいることでしょう。しかし、重量シャッターと軽量シャッターの違いが分からず、どちらを設置しようかで悩んでいる方もいるはずです。
重量シャッターと軽量シャッターは、使用用途や耐用年数・価格が異なります。そのため、それぞれの特徴を理解して、自分に合ったシャッターを選ぶことが重要です。
そこで今回は、重量シャッターと軽量シャッターの違いについて解説します。あわせて、シャッターの選び方からおすすめ製作会社まで解説するため、シャッター選びの参考にしてください。
また、以下の記事では産業用扉導入の際におすすめのメーカーを紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
重量シャッターと軽量シャッターの違い

重量シャッターと軽量シャッターの大きな違いは、鉄板の厚さです。軽量シャッターは1.0mm以下、重量シャッターは1.2mm以上とされています。
そのため、軽量シャッターに比べて重量シャッターの方が耐久度に優れていることが特徴です。防犯はもちろんのこと防火・防煙・防水対策もできます。一方、軽量シャッターは鉄板が薄い分軽量となっており、開閉時の操作がしやすく、誰でも簡単に操作が可能です。
上記のように、重量シャッターと軽量シャッターは鉄板の厚さによって、それぞれ違いがあります。それぞれに特徴があり、使用用途も変わってくるため下記で詳しく解説していきます。
重量シャッターと軽量シャッターの特徴

ここからは、重量シャッターと軽量シャッターそれぞれの特徴を解説します。それぞれに長所や短所があり、使用用途も違ってくるため、下記を確認して自分に合ったシャッターを選びましょう。
重量シャッター
重量シャッターは、厚みがあり重量があることから、防犯・防火・防煙・防水対策として効果的です。
そのため、ビルや工場・倉庫・ガレージなど様々な場所で使用されています。建物の外部に設置することで、外部からの延焼や台風などの水害を防止してくれるでしょう。
また、建物内部で起こった火災を一区画に閉じ込めるために、建物内部に設置することもあります。ただし、軽量シャッターと比べると費用が高くなることに注意が必要です。
上記のように、厚みがあり重量があることから防犯だけでなく、防火・防煙・防水など様々な用途で活用できるのが、重量シャッターの特徴です。
軽量シャッター
軽量シャッターは、開閉時の取り扱いのしやすさから個人住宅の窓や、商店街の店舗などで多く採用されています。住宅の小窓に取り付けられる小さめサイズもあり、後付けも可能なため、防犯対策として設置しておくと安心です。
また、重量シャッターと比べると、費用もお手頃な価格に抑えられます。ただし、耐久性が低く、防火対策としての機能はないため注意が必要です。
上記のように、取り扱いがしやすく誰でも簡単に導入できるのが、軽量シャッターの特徴です。
重量シャッターと軽量シャッターの徹底比較

ここからは、重量シャッターと軽量シャッターをさまざまな視点から徹底比較します。
- 重量シャッターと軽量シャッターの設置費用
- 重量シャッターと軽量シャッターの用途別おすすめ設置場所
- 重量シャッターと軽量シャッターの耐久性・メンテナンス性の比較
- 重量シャッターと軽量シャッターの防犯性・耐火性の違い
- 重量シャッター・軽量シャッターの電動式と手動式の違い
- 重量シャッター・軽量シャッターのカスタマイズオプション
それぞれについて詳しく解説します。
重量シャッターと軽量シャッターの設置費用
シャッターを取り付ける場合、シャッター本体の費用に加え、設置費用が掛かります。また、シャッターの種類によって、下記の通りに価格が異なるのです。
シャッターの種類 | 費用相場 |
---|---|
軽量シャッター | 10万円程度から |
重量シャッター | 60万円程度から |
軽量シャッターより重量シャッターの方が約50万円ほど高く、電動になるとさらに費用相場が上がります。また、どの程度のサイズのシャッターをどこに取り付けるかによっても、価格は変動します。
ご自身の場合、シャッターを取り付けるとどの程度の金額になるか具体的に知りたいなら、業者へ見積もりを取るのがおすすめです。
重量シャッターと軽量シャッターの用途別おすすめ設置場所
重量シャッターと軽量シャッターは、それぞれ用途に応じた最適な設置場所があります。重量シャッターは、主に工場や倉庫、大型商業施設など、耐久性や防犯性が求められる場所に適しています。
強度が高く、開口部が広い建物にも対応可能なため、車両や大型機械の出入りが多い場所に最適です。一方、軽量シャッターは、店舗やガレージ、住宅の窓口など、比較的小規模な開口部に適しており、コストを抑えながら利便性を高める用途で活用されます。
軽量な素材を使用しているため開閉が容易で、電動・手動のどちらでも設置可能です。使用目的や設置場所の環境に合わせ、適切なシャッターを選ぶことが重要です。
重量シャッターと軽量シャッターの耐久性・メンテナンス性の比較
重量シャッターは、鋼製やアルミ製が一般的で、耐久性が高く長期間の使用に耐えます。ただし、開閉頻度が高いと部品の摩耗が進むため、定期的なメンテナンスが必要です。
特に、モーターやガイドレールの清掃・潤滑が求められます。一方、軽量シャッターは比較的簡易な構造で、部品の交換も容易ですが、耐久年数は重量シャッターに比べると短くなる傾向があります。
また、素材によっては錆びやすいものもあるため、防錆処理を施すことが推奨されます。どちらのタイプも、適切なメンテナンスを行うことで、長期間にわたり安全に使用することが可能です。
重量シャッターと軽量シャッターの防犯性・耐火性の違い
重量シャッターは、厚みのある鋼板や耐火性の高い素材を使用しているため、防犯性・耐火性ともに優れています。特に、火災時には延焼を防ぐ役割を果たし、消防法に基づいた防火シャッターとしての利用も可能です。
一方、軽量シャッターは、主にアルミや薄鋼板を使用しているため、重量シャッターほどの防犯・耐火性能は期待できませんが、防犯用ロックや補強材を追加することで強化できます。防火性能を求める場合は、防火認定を受けたシャッターを選ぶことが重要です。
重量シャッター・軽量シャッターの電動式と手動式の違い
シャッターの開閉方式には、電動式と手動式があります。重量シャッターは開閉に力が必要なため、電動式が主流です。
モーターを使用することで、大型のシャッターでもスムーズに開閉でき、遠隔操作やタイマー機能を搭載することも可能です。一方、軽量シャッターは小型で軽量なため、手動式でも十分に対応できます。
コストを抑えたい場合や、停電時でも使用できる利便性を重視するなら手動式が適しています。設置環境や使用頻度に応じて、適切な開閉方式を選ぶことが重要です。
重量シャッター・軽量シャッターのカスタマイズオプション
シャッターにはさまざまなオプションがあり、用途に応じたカスタマイズが可能です。例えば、採光窓を設けることで、閉鎖時でも室内に自然光を取り入れることができます。
また、防音仕様のシャッターを選べば、騒音対策としても有効です。さらに、遮熱機能を追加することで、夏場の室内温度上昇を抑え、省エネ効果も期待できます。
防犯性を高めるために、二重ロックや補強材を追加することも可能です。用途に合わせたオプションを選ぶことで、より利便性の高いシャッターを導入できます。
重量シャッターと軽量シャッターを選ぶポイント

ここからは、重量シャッターと軽量シャッターを選ぶポイントとして下記3つを解説します。
シャッターの使用目的に応じて、適したシャッターを選びましょう。
目的
重量シャッターや軽量シャッターには、防犯機能や防火機能を付けることができます。シャッターを取り付ける目的によっては、防犯機能や防火機能を付けた方が良い場合があるので、取り付け時に一度検討しましょう。
例えば、個人の自宅にシャッターを取り付けるなら、防犯機能があると安心です。一方で火災の可能性が特段高いわけではないため、防火機能はそこまで必要ではないでしょう。
反対に、工場などにシャッターを設置したいなら、防犯機能に加え、防火や防煙機能もあった方が安心といえます。このように、シャッターを取り付ける場所や目的に合わせて、適切な機能の追加を検討しましょう。
操作方法
1つ目のポイントは、操作方法から選ぶことです。シャッターの操作方法には、手動と電動の2種類があります。
手動シャッターは自力で開閉する手間がかかりますが、価格は電動よりも安く導入しやすい点がメリットです。また、作りが電動よりもシンプルなため、故障のリスクも低いでしょう。ただし、シャッターの開閉には力が必要であり、女性などの力が弱い人の場合はうまく扱えないこともあります。
一方、電動シャッターは、リモコンを使って誰でも簡単に開閉できるため、力や手間もかかりません。加えて、離れた場所からでも開閉操作ができることから、天候に左右されることなく快適に利用できます。しかし、電動シャッターは価格が高く、電動部分の故障リスクも高いです。
上記のことから、使用者や使用頻度を考えて自分に適した操作方法を選びましょう。
開閉方式
2つ目のポイントは、開閉方式から選ぶことです。シャッターの開閉方式は、大きく分けると『上下式』と『横引き方式』の2種類があります。
上下式はさらに、低価格で導入できる『巻き上げ方式』と、開閉スピードが速くて音も静かな『オーバースライダー方式』に分類することが可能です。
巻き上げ方式は低価格で導入できる分、つくりがシンプルで開閉音が大きめとなっています。オーバースライダー方式はスムーズに開閉できますが、天井部分の高さがなければ設置できないことに注意が必要です。
「天井に高さはないけれど、横側にスペースがある」という方は、シャッターを横へスライドさせて収納するタイプの横引き方式がおすすめです。横引き方式は、手動でも開閉がしやすく、コストパフォーマンスも高いため安価で導入できます。
シャッターを導入するスペースや予算を踏まえて、自分に合った開閉方式を選びましょう。
材質
3つ目のポイントは、シャッターの材質から選ぶことです。シャッターの材質は、耐用年数や手入れの必要性・見た目のデザインなど、様々な面に影響します。シャッターの材質は、ステンレス製やスチール製・アルミ製など様々です。
ステンレス製はさびや腐食に強く、防火効果も高いため、品質面では最も優れている素材です。一方で、費用が高くなりやすい点には注意が必要でしょう。
スチール製は、費用をステンレス製の半分程度に抑えられることもあり、安さを重視するならおすすめです。ただし、ステンレス製と比べるとサビや腐食に弱い傾向にあります。
アルミ製はさびや腐食に強く、価格はステンレス製とスチール製の中間となります。
上記のようにシャッターの材質は、費用や耐久面のバランスを見て選ぶといいでしょう。
形状
重量シャッターや軽量シャッターを選ぶときは、どのような形状にするかにも気を付けましょう。というのも、シャッターの形状は大きく分けて3種類あり、それぞれ特徴が異なるからです。
- 6センチ幅のスラットが連続して並んでいる「スラットシャッター」
- 細いパイプが並び、シャッターの中まで見える「グリルシャッター」
- 上部はグリルシャッター状で光を取り入れることができ、上部以外はスラットシャッター状で目隠し効果のある「上部解放シャッター」
中でも「スラットシャッター」は、安価で一般的に使われることの多い種類です。目隠し効果が高く、倉庫や店舗など様々な場所で使われています。一方で「グリルシャッター」は中が見えるため、展示物を見せるなどの使い方も可能です。
どのような形状のシャッターが良さそうか、希望に合わせて確認してみましょう。
重量シャッターと軽量シャッターを購入する会社選びのポイント
重量シャッターと軽量シャッターを購入する場合、どの会社を選べば良いか迷うこともあるでしょう。その場合、下記の2つの視点を大切にして選ぶのがおすすめです。
設置実績が豊富な会社を選ぶ
重量シャッターや軽量シャッターを購入する会社選びに迷ったら、シャッターの設置実績が豊富な会社を探すと良いでしょう。設置実績が豊富な会社なら、シャッターの形状や種類に迷っていても適切なアドバイスをもらえるはずです。
設置実績が豊富な会社かどうか判断するには、会社のHPに掲載されている施工事例を確認するのがおすすめです。ご自身に近そうな事例が特に豊富にある会社なら、安心して設置をお任せできるでしょう。
メンテナンスなどアフターフォローが充実している会社を選ぶ
メンテナンスなどのアフターフォローが充実している会社を選ぶのも、シャッターを購入する上で重要なポイントです。というのも、重量シャッターや軽量シャッターは部品劣化がしやすく、錆等が発生しやすいのです。長く使うには、定期的なメンテナンスが必須となります。
また、アフターフォローが手厚い会社なら、突然シャッターが開かなくなったときに緊急で修理対応をしてくれる場合もあります。何かあったときのために、できるだけアフターフォローが充実している会社を選びましょう。
重量シャッターと軽量シャッターのおすすめ製造会社
ここからは、重量シャッターと軽量シャッターのおすすめ製造会社として下記3社を紹介します。
それそれ、実績が豊富で魅力的な製造会社となっています。
三和鋼業

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 三和鋼業株式会社 |
住所 | 兵庫県尼崎市久々知西町2-39-2 |
電話番号 | 06-6429-8456 |
公式サイト | https://sanwa-door.jp/ |
三和鋼業は、1970年に大型扉・特殊扉の専門メーカーとして設立した会社です。これまでに培われてきた高い技術力により、他社では取り扱いできない専門性の高い大型扉から、工場・倉庫・美術館などを含む商業施設の特殊扉製造を幅広く取り扱っています。
創業以来、フルオーダーメイドでのモノづくりにこだわってきたからこそ、一つとして同じ製品はありません。三和鋼業でなら、あなたの使用目的を踏まえてあなたにぴったりの製品を届けてくれるでしょう。
また、過去には建築家『安藤忠雄氏』が手掛けるカーテンウォールの部材製造にも携わるほど、デザイン性や機能性に優れた製品を作る技術も有しています。
三和鋼業の特徴や施工事例について詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

三和シヤッター工業

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 三和シヤッター工業株式会社 |
住所 | 東京都板橋区新河岸2-3-5 |
電話番号 | 03-5998-9111 |
公式サイト | https://www.sanwa-ss.co.jp/ |
三和シヤッター工業は、シャッター・ドアをはじめとする建築用製品の販売・施工や修理・点検などを行う総合建材メーカーです。『安全・安心・快適』をスローガンに、都市空間や商空間・住空間のさまざまなシーンで、ユーザーの笑顔や幸せを守る製品を手掛けています。
そのため、緊急修理やメンテナンスに迅速に対応できるよう、24時間・365日・年中無休のフルタイムサービス体制を業界に先駆けて導入しました。
上記のような企業努力が実を結び、シャッター・スチールドアの国内シェア率がトップクラスを誇ります。三和シヤッター工業でなら、安心して活用できる性能の高いシャッターが手に入るでしょう。
三和シヤッター工業の特徴や施工事例について詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

金剛産業

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 金剛産業株式会社 |
住所 | 東京都中央区晴海1-8-12 |
電話番号 | 03-3534-1800 |
公式サイト | https://www.kongo.net/ |
金剛産業は昭和35年に設立して以来、産業用オーバードアー・住宅ガレージ・大型扉・特殊扉などを扱っている会社です。よりユーザーに適した製品を提供するために、営業からメンテナンスまで責任を持って仕事を完結させる一貫体制を構築しています。
営業担当はユーザーの要望を的確に把握し、開発・設計担当は安全で優れた製品の図面を描き、製造・施工担当は熟練の技を駆使して製品を作り上げてくれるでしょう。また、製品納入後はユーザーの立場に立った、きめ細やかなサポートも実施しています。
上記のように一貫体制の整っている金剛産業でなら、安心して任せられるでしょう。
金剛産業の特徴や施工事例について詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

会社選びで迷った場合の対処法

重量シャッターや軽量シャッターを取り扱っている会社は、複数あります。そのため、どの会社に依頼するか迷うこともあるでしょう。そんなときは、下記の2点を試してから見極めるのがおすすめです。
それぞれ、具体的な内容を見ていきましょう。
見積もり依頼を出す
会社選びに迷ったら、まずは見積もり依頼を出しましょう。見積もり依頼は大抵の場合無料なので、迷っている会社すべてに出してもらうのがおすすめです。
ある程度見積もりがそろったら、金額を比較してみてください。予算内に収まらない会社から省いていくのも良いでしょう。もし予算内に収まる会社が複数あるなら、一番安価な会社に依頼するか、一度実際に相談してから決めてみてください。
実際に相談してみる
見積もりを確認しても複数社で迷っている場合は、実際に相談してみるのがおすすめです。実際に担当者と話してみて、納得のいく説明があった会社や、自分に合った商品を分かりやすく提案してくれたところを選ぶのも良いでしょう。
また、相談する際は、不明点があれば納得がいくまで質問してみてください。そうすることで、後からトラブルになることも避けられます。ご自身にとって気になる点を解消しつつ、適切なシャッターを提案してくれる会社を選びましょう。
まとめ
今回は、重量シャッターと軽量シャッターの違いについて解説しました。重量シャッターと軽量シャッターの違いは、鉄板の厚さによる強度の違いです。
重量シャッターは、厚みがあり重量があることから、防犯だけでなく防火・防煙・防水対策として有効となります。軽量シャッターは、開閉時の取り扱いがしやすく、費用もお手頃です。
上記のように、それぞれに利点があるため、自分の使用目的に応じて適したシャッターを選びましょう。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。